遺言の取消
遺言状を書いておけば、死後の財産争いが防止できると言います。それでは、一度した遺言を取り消すことはできるのでしょうか?。答えはできます。新しい遺言状で前の遺言を取消あるいは撤回する旨を記載すれば良いのです。遺言の取消はもちろん自筆の自筆証書でも良いのですが、
自筆証書遺言には、
方式の不備で無効となることがある。
家庭裁判所で検認手続を受けなければならず、この際相続人全員に通知され、遺言の内容を実現前に遺言の内容が明らかになってしまい、遺言の内容実現前に共同相続登記がなされる等の妨害行為がなされるおそれがある
という困ったことがあります。
そこでこの困った点を避けるため、公証人に作成してもらう公正証書遺言状で遺言書を作成するのが無難です。遺言書作成のためには、相続人が最低相続する権利である遺留分や相続人の寄与に対する評価である寄与分の問題、相続税の問題もありますので、法律問題については、事前に弁護士に、税務問題については税理士によく相談して内容をよくつめた上で作成すべきです。