トラック運転手の残業代請求(労働審判) | 藤井義継法律事務所

コラム

藤井義継法律事務所の法律コラム

藤井義継法律事務所の法律コラム《審判事例》

  • 審判事例

    トラック運転手の残業代請求(労働審判)

    1 事案の概要

    50代のTさんは、トラック運転手として勤務していましたが、毎日の長時間の残業で睡眠も十分に取れないのに耐えかね、退職しました。
    退職後、会社はTさんが会社のトラックの運転中に事故を起こしたとして、Tさんに対して合計100万円を超える損害金請求してきました。
    Tさんが会社から支払われていた残業代はTさんの残業時間に見合わない額でしたので、Tさんは損害額を争うとともに、会社に対して残業代を請求することにしました。

    2 労働審判

    会社は交渉段階で残業代を支払うか回答しませんでしたので、労働審判を申し立てました。
    労働審判では、申立てから4ヵ月目の第3回期日に調停が成立しました。
    調停では、会社がTさんに対して、300万円を支払うことが定められるとともに、会社がTさんに請求していた100万円を超える損害金請求権は存在しないことが確認されました。

    3 本件のポイント

    残業代請求には、残業の事実の立証が必要ですが、本件ではトラックにドライブレコーダーは設置されておらず、タコチャート紙は既に廃棄され、タイムカードもない事案でした。
    そこで、業務日報に記載された配送記録などを元に弁護士が残業時間を割り出して残業代を計算し、解決へと導きました。